デジタルシネマカメラの搭載技術

高品位な映像はもちろんのこと、優れた機動性や拡張性など、映画やコマーシャル撮影といったプロフェッショナルの現場での高い要求を満たすキヤノンのデジタルシネマカメラ。映像制作の未来を切り拓く高度な技術を紹介します。

スーパー35mm相当CMOSセンサー

高感度・高画質を可能にする新型CMOSセンサー

スーパー35mm相当CMOSセンサー

キヤノンは、映画制作用デジタルシネマカメラのために、映画フィルムの1コマの大きさに近いスーパー35mm相当サイズのCMOSセンサーを新たに開発しました。高画素でありながら、キヤノン独自の高感度・低ノイズ技術により、ダイナミックレンジの広い、高感度・高精細な映像の撮影を可能にしています。ISO320~80000の高感度域まで幅広く設定することができ、4K映像が撮影可能な最上位モデル「EOS C500/EOS C500 PL」は、水平解像度1,800TV本の高解像な映像記録を実現しています。

また、CMOSセンサーからの信号読み出し速度を高速化することで、「ローリングシャッター歪み」の軽減に成功しています。

Canon Log

豊かな階調表現を実現するCanon Log

ハリウッドをはじめとする世界の多くの映画制作の現場では、「Log」という記録方式が採用されています。これは、フィルムで撮影された素材をデジタル化するために規格化されたもので、「Cineon」とも呼ばれ、10bitのフォーマットで、デジタル値の1がフィルムのネガ濃度0.002に対応しています。フィルムの情報を記録するには十分な濃度域を、1024階調ある10bitデータに収めることができます。Cineonは、一言で言えば、フィルムをデジタルコピーするための規格と言えるでしょう。

ガンマ曲線図

映像製作者がLogを採用する最大のメリットは、通常のビデオガンマでは再現できない広いダイナミックレンジを、デジタルで扱えることです。Canon Logでは、手前にある被写体に露出を合わせた状態でも、背景の山並みなどのハイライトまでディテール情報がしっかりと記録され、見た目に近い、フィルムのようなダイナミックレンジを活かした撮影が可能になります。黒つぶれや白トビの起きにくい、この再現域の広さがこれまでのビデオカメラでは不可能だった映像表現の広がりを生み出すのです。

さらにCMOSセンサーのポテンシャルを余すところなく引き出す新設計のCanon Logガンマでは、約800%のダイナミックレンジ、豊かな階調表現、黒つぶれの防止、コントラスト・シャープネスを抑えた自然な画質を実現しています。

ワークフローとの高い親和性

Logデータの強みは、ワークフローでも発揮されます。色再現域の広い撮影後の素材データから必要なレンジ情報を抜き取り、調整することができるのです。これにより自分好みの作品に仕上げていくことが可能になります。このプロセスをカラー・グレーディングと言い、Logを使ったワークフローは、フィルムを超えた表現力を生み出すことができるようになりました。

ファイルベースでのワークフローでは、主要なノンリニア編集システムと連携することで、効率化を実現。カスタムピクチャーやCanon Logでの撮影時もノンリニア編集ソフトで編集し、カラーグレーディングソフトと連携することができます。また、Canon Logガンマで撮影した素材をCineonフォーマットに変換することにより、フィルム素材との混在編集も効率的に行うことができます。映画を撮るためのロスレス規格であるフィルムと同じフレームレートの24.00P モードで記録できるため、同一タイムラインで扱うことも可能です。