光の“正体”は? テレビはどうしてうつる?-地デジって何?-

2011年7月24日、日本のテレビ放送は、一部の地域をのぞいて地上デジタル放送に変わりました。
そこで、テレビはどうしてうつるのか?また、地デジとはどのようなしくみなのかをわかりやすく解説します。

どうしてテレビはうつるの?

どうしてテレビでは映像を見ることができるのでしょうか。
テレビ画面を虫メガネで拡大してみると赤、緑、青色が1組になって並んでいます。また、画面で色の違うところを見てみると赤、緑、青の色の明るさが少しずつ違って見えます。
この3色と明るさを組み合わせてテレビは、いろいろな色を作っています。この赤、青、緑を光の3原色と言い、この3色の組み合わせで、ほとんど全ての色を作り出すことができるのです。

関連コンテンツ

光の3原色について、詳しくは、
光のなぞ:光はRGBでできている」へ

テレビでは、まずこの3色1組を画面に向かって左上から右へ順番に点滅させます。この点が集まってできた行を走査線といいます。この走査線を約1/60秒で画面の下まで1行おきに上から順番に走らせます。

しかし、この状態では1、3、5、7…といった具合に奇数行しか描けていないので、1枚の絵になっていません。次の1/60秒で残りの2、4、6、8…の偶数行の走査線を同じように走らせます。この奇数行と偶数行の走査線を高速に書きかえることにより、1枚の絵として見せています。つまり、2/60秒で1枚の絵を送っています。この手法は、なるべく情報の量を増やさずに映像をきれいに見せる方法として開発されました。

日本のテレビでは、このように1秒間に約30枚の絵を送ることにより、動く映像として見せています。

走査線の数は、今までのテレビでは525本でしたが、ハイビジョンでは約2倍の1125本になります。だから地デジなどのハイビジョンはきれいに見えるのです。

テレビは赤、緑、青の組み合わせで色を作っている。

テレビは赤、緑、青の組み合わせで色を作っている。

テレビの走査線の解説図

上図のように走査線はAからBに走った後、次にEからFに走ります。そして、奇数行を走り終わった後、偶数行を走ります。

走査線の奇数行と偶数行

走査線の奇数行と偶数行

テレビの映像は放送局からどうやってとどくの?

テレビ放送局では、映像を走査線として描くことができるように分解して電気信号に変えます。この電気信号をケーブルなどを使って電波塔に送り、電波塔から家庭に電波として送信します。

家庭ではこの電波をアンテナを使って受信します。アンテナは金属の棒が何本も並んでいますが、この棒が空中の電波を受信します。受信した電波は、テレビにつながり電気信号から再び走査線に変換されてテレビにうつるのです。

テレビの映像は、電波によって放送局から家庭にとどく。

テレビの映像は、電波によって放送局から家庭にとどく。

アナログ放送とデジタル放送の違い

そもそもアナログとデジタルの違いとは何でしょうか?
例えば時計の場合、アナログ時計の秒針は、1秒と2秒の間も続けて動いているので境目がはっきりしていません。

一方、デジタル時計は1秒の次は2秒と数字で表示されます。そのため、1秒と2秒の間は、はっきりと分かれています。このようにデジタルでは、情報を数字であらわします。

映像の場合、アナログ放送では、走査線として描く情報を電気信号に変換し、電気信号を電波の強弱に変えて送信していました。一方、デジタル放送では、走査線として描く情報を数字に分解して送信します。情報を数字にすることにより、同じ数字は同じ情報ということになり、まとめて1個にすることができます。

例えば、アニメで話をしている人の顔は、口以外の部分はあまり動きません。動かない口以外の部分の情報は一度だけ送ればよく、動く口の部分の情報だけを送っているので情報量を減らすことができるのです。

アナログとデジタルの違いの解説図

アナログは、値と値が連続しているのに対して、デジタルの場合は、数値化されることにより、値と値の境目がはっきりしている。

アナログとデジタルの解説図

アナログは、電気信号を電波の強弱で伝えるのに対して、デジタルは電気信号を数値に変換して伝える。

なぜ地デジにするの?

地デジの目的はハイビジョン放送 地デジは、きれいなハイビジョン放送にすることが目的でした。アナログでハイビジョン放送をすると、今までの放送と比べて5倍の量の電波が必要となります。
そこで情報の量を小さくすることができるデジタル放送に切り替えることにしたのです。

日本で使用できる電波が足りない 私たちの生活は携帯電話など、電波を利用することが多くなってきました。そのため利用できる電波がたりなくなって来ています。
そこで、情報の量を小さくすることができるデジタル放送に切り替えることにより、空いた電波領域を他のサービスで利用できるようにしたのです。

関連コンテンツ

電波について、詳しくは、
光を探そう」へ 

デジタル化することにより、空いた電波領域を他のサービスで使用できる。

デジタル化することにより、空いた電波領域を他のサービスで使用できる。

光のなぞ 光の“正体”は?

このページの上部へ