キヤノンの歴史は技術への挑戦の歴史です。長年にわたりイメージングの可能性を追求してきたキヤノンは、さまざまな分野で新しい技術を研究・開発し、新規事業へと成長させてきました。その技術開拓の歩みの一部を紹介します。
技術を守り育てる特許戦略
「論文を読むなら特許を読め。レポートを書くなら特許を書け」。これはキヤノンの研究・開発部門で語り継がれてきた言葉です。
技術者や特許担当者が他社の先行特許を読み込むことにより、単に他社の特許への抵触を防ぐだけでなく、自社の技術を強化することにもつながりました。またできるだけ多くの技術を権利化することにより、企業としての利益を守るとともに、その蓄積がクロスライセンスの材料となり、技術開発や設計の自由度を高めることを可能にしました。
キヤノンの特許部門が組織化されたのは1958年で、開発部門の技術部のなかに「特許課」として誕生。キヤノンが複写機市場に参入した1960年代後半から、キヤノンの特許戦略は急速に進化していき、その後も、多角化を推し進めるキヤノンにとって、特許戦略の重要性はますます高くなりました。キヤノンは源流にある精密技術、光学技術に加え、電子技術、記録技術、システム技術、通信技術などにも特許戦略を浸透させ、その裾野を広げていきました。




