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羽生 結弦※2016/12/5更新

プロフィール

パーソナルベスト

今季のプログラム

スポーツライター 野口美恵's EYE

ISU グランプリファイナル 2016

昨季は史上初の300点超えとなる、322.40点と330.43点を叩き出し、向かうところ敵無しの羽生結弦。2016年世界選手権は調子のピークが合わずに銀メダルとなりましたが、実力、実績ともに世界トップの選手であることに、疑う余地はありません。

五輪王者、世界王者、世界最高得点保持者というあらゆるタイトルを手に入れているにも関わらず、今季はさらなる進化を目指し、世界初の4回転ループを取り入れました。数年前からアイスショーや練習では成功させていたものの、試合で跳ぶとなるとその難しさは格別。4回転ループを冒頭でミスすることによってリズムが崩れ、プログラム全体を壊しかねない危険な技です。しかし羽生はあえてこの大技を今季の挑戦に据えました。

春先に左足甲の靭帯を痛めて2ヶ月ほど休養をとり、6月に復帰してからは、4回転ループの練習に特化。「右脚で跳んで右脚で降りる」という跳び方をするループは、左脚を怪我している彼にとって、リハビリにもなる技でした。

そして夏には練習で7割以上の成功率に。ブライアン・オーサーコーチも、試合で挑戦することにOKを出しました。

そして今季初戦となるオータムクラシックで見事に初成功。史上初の成功者として、歴史に名を刻みました。しかしループ以外のジャンプは練習不足とスタミナ不足もあり、ミスが多く、得点が伸びません。カナダ杯で2位となったあとは、方向性を転換。昨季と同様に、プログラム全体の完成度をあげ、得点を積み増していく練習に注力してきました。

そしてカナダ杯の雪辱を誓ったNHK杯では、これまでの2戦とはまったく違う様子で登場。4回転ループだけでなく、他の4回転サルコウや4回転トウループ、さらにはスピン、ステップの精度が増し、プログラム全体が1つのまとまりを持つレベルまで磨き上げていました。しかも心の底から演技を楽しんでいるのが観客にまで伝わり、観客はスタンディングオベーション。今季前半戦で、早くも300点超えとなる301.47点をマークしました。

「久しぶりに300点を見れてホッとしたのと、今日はお客さんに目が届くようにと思って滑ったので、楽しかったです。お客さんと呼吸も一緒にできた気分です」と羽生。新たなジャンプを加えながらも、演技をまとめていくという、新たな進化を遂げました。

今季のショートは、ロックの王様、プリンスの『レッツゴー・クレイジー』。羽生が得意とするノリの良いアグレッシブな曲です。フリーは久石譲のメドレーで自らタイトルを名付けた『ホープ&レガシー』で、美しいメロディーに溶け込むように滑ります。

GPファイナルは、昨季に330点超えを果たした試合であり、また4連覇もかかっています。3種類の4回転ジャンプと、磨きのかかったプログラムをたずさえ、さらなる感動を私たちに与えてくれることでしょう。

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