My challenge storyシンガポールで東南アジア・南アジアの巨大マーケットにカメラを売り込む

 杉本 慶太
事務系
杉本 慶太 スギモト ケイタ
Canon Singapore Pte. Ltd.(シンガポール)
2007年入社

ビジネスの根幹を学んだ

本社では一眼レフカメラ事業に所属し、主に3つの業務を担当していました。
1つ目は「販売会社との窓口業務」です。キヤノンは世界各地に販売会社を展開していますが、各地域の状況に応じて最適な販売戦略が構築できるよう、販売会社と密に連絡を取り、各国の販売動向などを情報収集する業務です。
2つ目は「予算策定・進捗管理及び価格戦略の⽴案業務」です。企業が事業を行う上で軸となる数値目標を「予算」といいます。製品をいくらで何台売るのか数値目標を設定し、事業をより高いレベルに引き上げることを目指す業務です。
3つ目は「製販調整業務」です。世界各地から集めた情報を元に売れ筋のモデルを見極め、何台生産しどの国へ出荷するのかを決める、製造と販売の橋渡しをする業務です。どれもビジネスの根幹を成すたいへん重要な業務で、幅広く多くのことを学ぶことができました。

伝え続けた強い想い

入社前から「世界を相手に活躍する」ということに対して漠然とした憧れを抱いていた私は、もちろん海外赴任を希望していました。また、若いうちに海外に出て多様な文化、人種、社会に触れることでより自分の成長に結び付けられると考えていたので、「20代のうちに海外赴任させてほしい」と上司に希望を伝え続けていました。
気持ちの奥にはいつも、言葉の違い、文化や価値観の違いにときに悩み、必死に考えてそれを乗り越えたときにこそ、自分がより成長できるという強い想いがありました。実は就職活動の際に海外赴任を通して成長された多くの先輩社員の話を聞き、キヤノンには海外赴任のチャンスがあるということも知っていましたので、それがたいへん魅力的でしたし、20代での海外赴任を一つの目標としていました。ただもちろん、希望を言うだけでは簡単に想いはかないません。ですので、仕事では普段から、分からないことや新しいことが起こったときには、フットワーク軽くさまざまな立場の人に教えを請うこと、また待ちの姿勢ではなく、主体的に責任感を持って仕事を進めること、常に感謝の気持ちを忘れないこと、を意識していました。そのような行動が上司や周囲に認められたのか、20代もあと少しとなった頃にようやく海外赴任の話をもらい、「とうとう自分にもチャンスが巡ってきた!!」と思い、二つ返事で「行かせてください」と答えました。 そして今は、南アジアと東南アジアの統括販売会社であるキヤノンシンガポールにおいて、一眼レフカメラやコンパクトカメラなどのコンシューマー製品の販売管理業務に携わっています。販売管理業務とは、年間販売台数の目標を立て、価格を決め、各国の販売状況を収集して販売戦略を立案し、遂行する業務です。

代理店と会うため急ぎ現地へ

今でもよく覚えている出来事があります。赴任からしばらく経ったあるとき、長い付き合いのある代理店との販売交渉がうまくいかず、大量の受注をキャンセルされそうになりました。発端はキヤノンの販売戦略、価格のロードマップを丁寧に説明できておらず、そこから先々の戦略に対する認識、理解に差が生じ、この先キヤノンとはビジネスできない、という不安感を与え、関係が険悪になってしまったのです。当初はささいな行き違いから始まったことだったのですが、このままだと計画達成に向けて大きな穴を開けてしまうかもしれない、関係が悪化したままでは今後のビジネスにも大きな影響を及ぼしてしまうかもしれない、と最悪の可能性が頭をよぎりました。そこで私は、代理店との関係修復のために急いで現地に飛び、会談の設定を申し込みました。最初は取り付くすきもない素っ気ない対応をされましたが、会談ではこちらの戦略、考え方を改めて一から説明し、互いの認識がずれていないこと、今後もWin-Winの関係を続けるためにこういう戦略を描いている、ということを理解してもらうよう努めました。そのうち、だんだんと互いに歩み寄ることができ、最後にはこれまでどおり良好な関係を続けていくということを確認できました。打ち合わせ中、おそらく気持ちが入りすぎて、私が話していたのはきれいな英語ではなかったかもしれません。それでも直接会って腹を割って誠心誠意向き合えば、言語や文化を超えて分かり合えるものだと実感しました。打ち合わせの後、親睦の証として代理店と食事に行きましたが、結局深夜まで席をともにすることになりました。思わぬ「代償」となった二日酔いで、帰りの飛行機の中では苦しむことになりましたが、今回の一件がビジネスマンとして成長していく上で良い経験になったと感じました。

試行錯誤の毎日、そんな中での新たな発見

今は、南アジアと東南アジアの統括販売会社であるキヤノンシンガポールにおいて、一眼レフカメラやコンパクトカメラなどのコンシューマー製品の販売管理業務に携わっています。
販売管理業務とは、年間販売台数の目標を立て、価格を決め、各国の販売状況を収集して販売戦略を立案し、遂行する業務です。キヤノンシンガポールの傘下には言葉も民族もそれぞれ異なる14の国と地域が存在しています。つまり、それぞれの国・地域に同じことを説明しても、極端な話、14とおりの反応が返ってくることを意味します。それぞれの国で抱えている事情が異なるため、意見集約がとてもたいへんです。ただ、意見が合わないからこそ、なぜそう考えるのか、何が最も大切なポイントなのか、お互い分かり合うまでじっくり話し合い、相手の言葉に耳を傾け、解決の糸口を見つけ出す毎日です。たいへんだからこそ日々新たな発見、気づきを得られる貴重な体験をさせてもらっています。なかなかうまくいかないことだらけですが、「多様性に触れることでより自分の成長に結び付けられる」と赴任前に考えていたそのとおりの環境で、試行錯誤しながら充実した毎日を送っています。

これからも多くの仲間とともに、世界に挑む

私は学生の頃、世界を相手にビジネスを展開している日本の製造業に就職したいと思っていました。旅⾏が好きな私は、世界を旅する中で、たとえその国が日本では一般的に知られていない国であっても、その国の人々が日本製品を通して日本という国の存在を知り、またその優れた品質から日本に対する信頼すら感じている姿を目の当たりにしてきました。その姿を見たとき、私は自身の国と日本の製造業に対する強い誇りを感じました。また、かつての私と同じように10年後20年後に地球の裏側を訪れた日本の若者が、現地で日本製品が愛されている姿を目にし、日本という国に対して、またこれまで何世代にもわたって日本人が世界を相手に成し遂げてきたことに対して誇りを持ってもらえたら、とてもうれしく思います。そして、それに私がどのようなかたちで貢献できるか分かりませんが、世界を相手に戦う日本の製造業の最前線で、多くの仲間たちと切磋琢磨し、これからも全力でがんばっていきたいと思っています。

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