キヤノン株式会社 CSR活動 For Society:新たな価値創造、社会課題の解決人々の健康と未来への貢献

最先端の医用イメージング技術が拓く次世代ヘルスケアの世界

研究用の遺伝子検査装置と試薬の開発が進むキヤノンU.S.ライフサイエンス社研究用の遺伝子検査装置と試薬の開発が進むキヤノンU.S.ライフサイエンス社

課題とアプローチ

GDPに占める総医療費の割合
[経済協力開発機構(OECD)平均]

GDPに占める総医療費の割合出典:OECD Health Statistics 2015

「健康で長生きをしたい」。この万人の願いを叶えようと、医療の世界には大きな技術革新が起きています。遺伝子情報の解析、再生医療技術の開発、医療機器や医療情報のデジタル化など、さまざまな分野で多くの医療機関や企業が取り組みを進めています。一方、高齢化の進行や生活習慣病の増加、医療費や保険料の高騰が多くの国で社会的な課題となっており、疾病の早期発見、早期対処を推進する「予防医学」への期待が高まっています。
キヤノンは、創業間もない1940年代、当時流行していた結核の診断に有効であったX線間接撮影カメラを開発して以来、眼底カメラやデジタルラジオグラフィなどの画像診断技術を活用した機器の提供を通じて医療現場をサポートし、疾病の早期発見や治療に貢献してきました。
近年は、患者一人ひとりに最適な治療法・予防法を提供できるオーダーメード医療の普及を見据え、医療先進国である米国で、遺伝子検査装置と試薬カートリッジの研究開発を進めています。2015年にはキヤノンバイオメディカル社を設立し、研究開発から生産、販売まで一貫したバイオメディカル事業に取り組むワールドワイド本社として、米国内にとどまらず欧州、世界へと事業展開していく計画です。
さらに2016年には、日本において、医療画像を患者情報と関連づけて統合的に管理・共有できる「統合医療画像管理システム」の提供を開始。医療機関間の画像の転送や管理を容易にすることで、病院の少ない地域に住む方々にも、疾病の早期発見とともに専門的な医療を提供できる社会づくりをめざしています。

Case study

遺伝子検査技術で一人ひとりに最適な治療の実現を

開発中の研究用遺伝子検査装置開発中の研究用遺伝子検査装置

一人ひとりの生命の設計図である遺伝子(DNA)の情報を解析して、病気の原因や将来の発症の可能性を検査、診断する「遺伝子診断」。遺伝子診断が盛んな米国では、すでに専門の検査センターでの診断結果を用いて、疾病の治療方針の決定に役立てるなどの実用化が進んでいます。キヤノンU.S.ライフサイエンス社では、CMOSセンサーやインクジェットプリンター技術などを応用して微量のDNA検体を高速かつ正確に測定し、遺伝子変異を検出できる画期的な研究用遺伝子検査装置および研究用試薬カートリッジの開発に取り組んでいます。この技術を応用することにより、将来的には従来1日かかっていた検査を数時間程度に短縮し、検査コストを飛躍的に低減できることが見込まれています。さらに、加齢性疾患などで早期から発症リスクを抑える生活習慣を促すことができる可能性もあり、予防医学の見地からもその実現が期待されています。現在、フロリダ大学やユタ大学などに試作機を設置して応用研究を進めるとともに、事業化に向けた最終確認を行っています。

このページのトップへ