キヤノン株式会社 CSR活動 For the Earth:地球環境の保護・保全有害物質廃除と汚染防止

規制強化を見据えて化学物質管理体制を整備

キヤノン(株)宇都宮工場のレンズ洗浄工程。洗浄液の再利用などにより化学物質の使用を低減キヤノン(株)宇都宮工場のレンズ洗浄工程。洗浄液の再利用などにより化学物質の使用を低減

課題とアプローチ

現在、世界では化学物質の排出による大気・水質・土壌などの汚染拡大が社会問題となっており、健康、安全への懸念から化学物質による環境影響を低減するための法規制の整備・強化が進んでいます。また、世界103の国・地域の政府機関が参加する国際化学物質管理会議における「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)」の採択でも、2020年をめどとする科学的なリスク評価にもとづくリスク削減や、化学物質に関する情報収集と共有、化学物質管理体制の整備、途上国に対する技術協力の推進などの行動計画が定められています。
キヤノンでは、製品の生産工程において化学物質を使用しています。また、製品そのものにも化学物質が含まれています。そのため、規制対応を徹底することはもとより、規制強化に先駆けて化学物質管理に取り組んでいます。製品に含まれる有害物質や生産工程で使用する有害物質については、代替品の検討、使用量・排出量の削減、無害化などさまざまな取り組みを実施しています。また、グリーン調達基準書を策定し、サプライチェーン全体の化学物質管理も強化しています。

国際的な化学物質規制強化の変遷

1992年 地球サミットで「アジェンダ21」採択
2002年 環境開発サミットで「ヨハネスブルグ実施計画」策定
2003年 「ロッテルダム条約」発効(有害物質の輸出に関する規制)
2004年 「ストックホルム条約」発効(残留性有機化合物規制)
2006年 第1回国際化学物質管理会議で「SAICM」採択
EU「RoHS指令※1(有害物質使用制限指令)」施行
2007年 EU「REACH規則※2(化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する規則)」施行
2009年 日本「改正化審法」公布
米国「TSCA(有害物質規制法)」改正に向けた基本原則提示

Case study

「化学物質統合管理システム」の導入と、生産工程での化学物質管理の徹底

キヤノン(株)宇都宮工場の排水ろ過装置キヤノン(株)宇都宮工場の排水ろ過装置

キヤノンは、EUのRoHS指令、REACH規則などに代表される化学物質規制の国際的な広がりに対応しながら、開発・調達段階での確実な化学物質管理体制を構築していくために、2011年から「化学物質統合管理システム」を導入・活用しています。これは、製品・部品に用いられる化学品や化学物質の使用可否判定、生産工程での化学物質の使用量や排出量などの集計を行うシステムです。他システムとの連携を図ることで、規制物質を購買できない、使えない仕組みを実現しています。生産工程で使用する約3,000種の化学物質については、各国・地域の法規制情報にもとづき、「A.使用禁止」「B.排出削減」「C.規制対象」に分類して管理しています。
また、実際に化学物質を使用する生産工程においても管理を徹底しています。例えば、キヤノン(株)宇都宮工場では多くの化学物質を使用するレンズの洗浄工程において、洗浄液の一部を循環型再生装置で再利用するなど使用量の削減に努めています。さらに、より安全な作業環境を構築するとともに、化学物質の漏洩防止策なども強化しています。

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